記憶のタイプ2005年11月17日

 私には記憶する対象によって、得意・不得意の差がある。
 短期記憶が不得意だ。人の顔や名前を覚えるのに時間がかかる。数回会ってもやっとうろ覚え状態。しかし世の中には一度の自己紹介で相手を覚えてしまう方が多いため、世間には自分の名前を覚えてもらえないことを侮られたと受け取る傾向がある。よって初対面の人に会うのは苦手だ。あらかじめ「人の顔や名前を覚えるのが苦手だ」と自ら申告しておくこともある。たいてい温かく受け入れられるが、内心「失礼な人だ」とか「おつむの弱い人だ」とか思われているかもしれないな、と思う。
 一方、大雑把な話の流れなどは、覚えやすく感じる。自分が考えていたことや他人の言った意見だとかは、割と長く心に残ることが多い。だから以前の自分の発言と食い違うことを言うのが体裁悪く感じ、なるべく自分の意見は変えたくない。なので何かを決めるときは優柔不断だ。そして決めたら滅多に変更しない。変更するときは言い訳がましくあれこれと変更した理由を並べたててしまう。しかし世の中には自分の言ったことをすぐに忘れてしまう人もいるようで、たまに意見をあっさりひるがえした上あたかも初めからそうだったかのように優勢な意見に変えてしまう人に出会うことがある。それもただ変えるだけでなく、意見が変わったことを指摘されると、ほんの数日前の発言について「言わなかった」とか、「言ったかもしれないけど忘れた。最終的な判断がよければいいのだから関係ない」などとうるさそうに開き直ってしまう。以前の私は自分の発言を忘れることなどありえないと思っていたので、それをなんと不誠実で嘘つきな態度だと不快に感じていた。「記憶にございません」などと政治家じゃあるまいし、と。
 最近は、私が他人の名前を覚えられないように自分の発言を覚えていられない人もいるのだ、とおぼろげながら理解できるようになった。感覚として納得できるわけではないけれど。名前を覚えられない者としては、相手には一貫性のある言動をとってもらわないと他者同一性(こんな言葉あるのか知りませんが)がとれなくてキャラクターとして破綻しているように感じてしまう。逆のタイプの人から見ると、昔の発言をさかのぼって追求してくる相手はくどくて執拗で陰湿な感じがするのかもしれない。誰かを「生理的に受け付けない」というのは、案外こんなところに理由があるのかも。
 それはそうとして、「会った人の名前を覚えられなくては政治家にはなれない」と聞く。私とは記憶のタイプが逆の人に適性があるのだろう。とすればよく聞く「記憶にない」発言も真実だったりして。

肖像権2005年09月28日

 一般人の肖像がインターネット上に無断掲載されたことが地裁で権利侵害と判定されたようだ。街で勝手に撮られたそうだが、カメラ付き携帯電話等が普及した今、似たような事態はいくらでも起こり得る。カメラ付き携帯が初めて発売された当時は、勝手に他人を撮ることを奨励するようなCMが流れていた。あの当時でも勝手な撮影は無礼とみなされていたと思うが、わりと長く放送されていたのをみると、あまりクレームはなかったのだろうか。
 インターネットやデジタル機器の発展は喜ばしいが、普及させて経済効果をあげようとするあまりに、大勢の利便性ばかりクローズアップされて、一介の人間の権利はまるでないもののように扱われすぎる。肖像権然り、著作権然り。パソコンやインターネットに関する機器やソフト、サービスなどの宣伝で、ユーザーに対して、ネットに無尽蔵にある画像や雑誌のグラビア写真を使えばいくらでも好きなデザインでこんなことができます、といった説明を見かけるが、欺瞞を感じる。実際には、無条件にどうにでも好きに使える画像など、滅多にないと言っていい。個人使用ならたいがいOKだろうから、嘘ではないというつもりなのだろうが、厳密にいえば個人使用なら確実にOKというわけではないし、加工や公開が前提なら必ず許諾が要ることを明らかにしないのは、公正な態度に思えない。
 自分の肖像や著作物を公開するのが一般人には難しかった時代の感覚で、そういったものを公開できる少数の者などものの数に入れていないのだろうが、肖像は誰にでもあるし、携帯のシャッターをきれば誰でも著作者になれる。そして今は簡単に全世界公開できる。つまりは誰もが権利者たりうるのだから、ユーザーの全員が権利者といえる。つまり前記のような態度は顧客を軽んじているともいえる。第一、仮にインターネットができる以前のように権利行使できる人が少数であったとしても、ユーザーにリスクの大きい権利侵害をうながしてしまう宣伝は、真の意味でのユーザーの利益にかなうとは思えない。大勢の利便性追求が末端個人の権利を守ることより効用が高い(儲かる)から是という感覚はそろそろ廃れてほしい。

正式版サービスに2005年09月01日

 このブログのシステムがβ版から正式版になった。
 ただ、まだ外部からリンクを張る気にはならない。作品の制作過程が主な記事なので、自分ひとりで勝手に焦っているような記述が多く、なんだかよそ様にお見せするにはネガティブな印象を与えそうで躊躇してしまう。
 今のところ役立つ記事もないことだし、事実上の公開は先送りにしよう。
 いったん投稿して気づいたが、最新ログ状態での「次へ」リンクがなくなってしまった。便利だったのに残念。(←9/8時点で復活していました。)

ORIGAさんの新譜2005年08月26日

 オリガさんの新譜情報が公式サイト・ORIGA OFFICIAL WEB SITEに出ていた。
 AURORAというタイトル。同名曲が試聴できた。かなり好みの曲調で、うれしい。たぶんロシア語と思われる。試聴はできないが、日本語曲もあるようだ。これも楽しみ。
 名曲ポーリュシカ・ポーレの別バージョンも試聴できた。これは従来のこの曲のイメージを覆すようなアレンジ。どういう風に仕上がっているのか、早く全曲聴きたい。
 近年オリガさんが手がけている数々のテレビ主題歌はオリジナルアルバムには入らない模様。将来ひとつのアルバムにまとめることはあるのだろうか。期待してサントラ盤は入手していないのだけれど。

悪質迷惑メール2005年08月02日

 また迷惑メールが届く量が増えてきた。もはや一般メールより多い。しかも、最近のものはメールマガジンサービスを装ったり、こちらが何かのサービスに登録した際の確認メールであるように装ったり、あるいは仕事の取引メールを装ったものまで。単なるスパムではなく詐欺の領域に入っている。単に削除する以外の対抗策はないものだろうか。