エアプランツとその仲間たち ブロメリアハンドブック ― 2013年06月22日
本の感想
エアプランツとその仲間たち ブロメリアハンドブック
著者 藤川 史雄 双葉社
ブロメリア科の植物の写真図鑑。育て方解説などの情報もある。 私が興味を持っているのはティランジア属で、この本で扱っている中の半分弱くらいだろうか。
属ごとに分類されていて、同属内ではおおむね学名のアルファベット順で載っているようだ。欲を言えば巻末のINDEXは学名順の他にアイウエオ順のものもあれば引きやすいかも。
以下は主にティランジア属を念頭においての感想です。
各品種ごとにアイコンがついていて、緑葉系か銀葉系かの扱いの別、栽培難易度、水やりや日照の必要度がわかるようになっている。これはありがたい。今まで緑葉と銀葉の別を勘違いしていた品種があったので、今後の育て方の参考にしようと思った。
変わった品種がいろいろ紹介されていて、コレクター的興味がわいたときに参考になる。
ティランジアの写真は多くが開花状態で、着生させたイメージ。上手に育てたらこんな感じになるのだなという目標になり、育てる励みになる。まだ咲かせたことがない品種はもちろん、咲かせたことのある品種もこんなにきれいに形よく育てられるんだなと感動する。手持ちの品種不明のものも開花したら同定する参考になりそう。それにしても、めったに開花しないティランジアの開花写真がこれだけそろっているのは壮観。
エアプランツとその仲間たち ブロメリアハンドブック
著者 藤川 史雄 双葉社
ブロメリア科の植物の写真図鑑。育て方解説などの情報もある。 私が興味を持っているのはティランジア属で、この本で扱っている中の半分弱くらいだろうか。
属ごとに分類されていて、同属内ではおおむね学名のアルファベット順で載っているようだ。欲を言えば巻末のINDEXは学名順の他にアイウエオ順のものもあれば引きやすいかも。
以下は主にティランジア属を念頭においての感想です。
各品種ごとにアイコンがついていて、緑葉系か銀葉系かの扱いの別、栽培難易度、水やりや日照の必要度がわかるようになっている。これはありがたい。今まで緑葉と銀葉の別を勘違いしていた品種があったので、今後の育て方の参考にしようと思った。
変わった品種がいろいろ紹介されていて、コレクター的興味がわいたときに参考になる。
ティランジアの写真は多くが開花状態で、着生させたイメージ。上手に育てたらこんな感じになるのだなという目標になり、育てる励みになる。まだ咲かせたことがない品種はもちろん、咲かせたことのある品種もこんなにきれいに形よく育てられるんだなと感動する。手持ちの品種不明のものも開花したら同定する参考になりそう。それにしても、めったに開花しないティランジアの開花写真がこれだけそろっているのは壮観。
エアプランツLife ティランジアと暮らす ― 2013年06月08日
本の感想
エアプランツLife ティランジアと暮らす
著者 SOUS LE GUI(スゥルギ) 日東書院
一般向けなティランジア(チランジア)の本。
Part1では平易な文でティランジアの育て方を紹介。
Part2では飾り方のヒントを写真集的な雰囲気で紹介。
巻末に品種を紹介するティランジア図鑑と開花写真、取扱店のデータがついている。
全体的に、園芸書というよりはクラフト系の本のような体裁。
栽培ビギナーやフラワーアレンジメント的にティランジアを使いたい人向けな感じ。
Part2のティランジアの飾り方の提案は、普段育てているものをハレの日にその場限り特別に飾るようなイメージのようだ。維持の難しい飾り方は、そのままの状態で育てたい人向けにアドバイスが添えられている。
おしゃれな飾り方は自分には縁がなさそうなので、この本の写真で楽しもうと思うが、アレンジメントに興味ある人がティランジアを買ったものの栽培方法がわからず困っていたら、この本は勧められる。
ページ数は少ないが、図鑑部分は自分の知らない品種のを読むと楽しい。知っている品種でも写真が自分の知っている姿より育っていたりすると参考になる。日照や水やりの目安のマークがついているのもいい。
エアプランツLife ティランジアと暮らす
著者 SOUS LE GUI(スゥルギ) 日東書院
一般向けなティランジア(チランジア)の本。
Part1では平易な文でティランジアの育て方を紹介。
Part2では飾り方のヒントを写真集的な雰囲気で紹介。
巻末に品種を紹介するティランジア図鑑と開花写真、取扱店のデータがついている。
全体的に、園芸書というよりはクラフト系の本のような体裁。
栽培ビギナーやフラワーアレンジメント的にティランジアを使いたい人向けな感じ。
Part2のティランジアの飾り方の提案は、普段育てているものをハレの日にその場限り特別に飾るようなイメージのようだ。維持の難しい飾り方は、そのままの状態で育てたい人向けにアドバイスが添えられている。
おしゃれな飾り方は自分には縁がなさそうなので、この本の写真で楽しもうと思うが、アレンジメントに興味ある人がティランジアを買ったものの栽培方法がわからず困っていたら、この本は勧められる。
ページ数は少ないが、図鑑部分は自分の知らない品種のを読むと楽しい。知っている品種でも写真が自分の知っている姿より育っていたりすると参考になる。日照や水やりの目安のマークがついているのもいい。
絹糸でかがる加賀のゆびぬき ― 2009年01月24日
本の感想
絹糸でかがる 加賀のゆびぬき
著者 大西 由紀子 NHK出版
オールカラーのハードカバー。
構成は初めにゆびぬきに関するレポート、次に作品の写真集、そして作品の作り方。レポートでは歴史的な背景や古いコレクションが垣間見られて興味深い。
作品はデザインで7つに大別され、それぞれ10以上のバリエーションが全て作り方つきで紹介されている。[1/29訂正:色違いのものが何点か参考作品として紹介されていました。] うち数点は技法の解説用に手順を追った写真入りで、丁寧に解説されている。写真集としても豪華だが、作り方の解説書としても充実している。
様々なデザインが一冊にまとめられているので、応用作品を作りたい人にも、どのように応用していくかの参考になると思う。実際に、刺し方を間違えてしまった時に、この本の中からその刺し順でも作れるデザインを見つけ、応用できた。作品の色も様々で、配色のヒントになる。コントラストのはっきりした色合わせが特に映えると感じた。
まだ数点作ってみただけではあるが、絹糸の光沢や発色の美しさを実感できた。ありあわせの古い糸も使ってみたが、時代を感じさせない。糸巻きに巻いてあるときにはさほど感じないのだが、ゆびぬきになると複数の色が互いに引き立てあって、よりきれいな色に見えるように思う。
作るに当たっての技術的な難しさはというと、ボタンホールステッチをしたことがある人なら、それなりのものを作るのはそれほど難しくない。が、単純なものだけに出来の美しさを極めるのは奥が深そう。
「難しくない」とは言っても、それはレシピがあってのことで、これだけのバリエーションを自力で生み出すのはとてつもない時間とセンスが必要で、大変なことだと思います。こうして本にまとめて提供していただけるのはありがたい。
自分自身は縫い物にゆびぬきは使わない派で、これからコレクションとして作り貯めようかと思っているのですが、私が作ったものを実際に使っている身内によると、使い心地は良いようで、実用にも耐えそうです。そしてこれは余談ですが、ゆびぬき作りで等分印をつけるのに使える補助ツール・等分割位置計算ツールを作ってみました。自分で使うために作ったのですが、汎用的に使えるかと思い公開してみました。
絹糸でかがる 加賀のゆびぬき
著者 大西 由紀子 NHK出版
オールカラーのハードカバー。
構成は初めにゆびぬきに関するレポート、次に作品の写真集、そして作品の作り方。レポートでは歴史的な背景や古いコレクションが垣間見られて興味深い。
作品はデザインで7つに大別され、それぞれ10以上のバリエーションが全て作り方つきで紹介されている。[1/29訂正:色違いのものが何点か参考作品として紹介されていました。] うち数点は技法の解説用に手順を追った写真入りで、丁寧に解説されている。写真集としても豪華だが、作り方の解説書としても充実している。
様々なデザインが一冊にまとめられているので、応用作品を作りたい人にも、どのように応用していくかの参考になると思う。実際に、刺し方を間違えてしまった時に、この本の中からその刺し順でも作れるデザインを見つけ、応用できた。作品の色も様々で、配色のヒントになる。コントラストのはっきりした色合わせが特に映えると感じた。
まだ数点作ってみただけではあるが、絹糸の光沢や発色の美しさを実感できた。ありあわせの古い糸も使ってみたが、時代を感じさせない。糸巻きに巻いてあるときにはさほど感じないのだが、ゆびぬきになると複数の色が互いに引き立てあって、よりきれいな色に見えるように思う。
作るに当たっての技術的な難しさはというと、ボタンホールステッチをしたことがある人なら、それなりのものを作るのはそれほど難しくない。が、単純なものだけに出来の美しさを極めるのは奥が深そう。
「難しくない」とは言っても、それはレシピがあってのことで、これだけのバリエーションを自力で生み出すのはとてつもない時間とセンスが必要で、大変なことだと思います。こうして本にまとめて提供していただけるのはありがたい。
自分自身は縫い物にゆびぬきは使わない派で、これからコレクションとして作り貯めようかと思っているのですが、私が作ったものを実際に使っている身内によると、使い心地は良いようで、実用にも耐えそうです。そしてこれは余談ですが、ゆびぬき作りで等分印をつけるのに使える補助ツール・等分割位置計算ツールを作ってみました。自分で使うために作ったのですが、汎用的に使えるかと思い公開してみました。
THE SONGWREATH ― 2009年01月11日
CDの感想
タイトル:THE SONGWREATH / アーティスト:オリガ(Origa)
GEMMATIKA Records RSCR1007
リメイク曲を中心とした、どこか手作り感を感じるアルバム。全曲オリガさん自身のプロデュース。
どの曲もややテンポが速めで、多くの曲でリズムがはっきり刻まれている。もともとノリのよかった曲はちょっと抑え目な感じで、全体に統一感がある。テンポは速くなっていても、演奏はうるさい感じではないので、もともとゆったりとしたイメージを持っていた曲も、そんなに違和感はない。
演奏のみの部分が短い曲が多いためか、電子楽器の演奏が多い割りに、「音楽作品」というよりは「歌」という、親しみやすい印象を受けた。
付属のDVDの内容は、アコースティックな楽器との共演ライブ映像。電子音でも伝統楽器でも映える歌声だと思いました。懐かしい曲もあって楽しめました。
そして、いつものようにデザインワークもいい雰囲気です。今回は本人の肖像は使われておらず、落ち着いた色地に控えめな小花柄ジャケット。中の媒体もに白と黒の花柄入り色違いデザインでおしゃれです。歌詞のブックレットでは、普段見る機会の少ない手書き筆記体のキリル文字のロシア語詞が載っていて興味深い(CDの曲のみ)。
CD
市販のオリガ作品
タイトル:THE SONGWREATH / アーティスト:オリガ(Origa)
GEMMATIKA Records RSCR1007
リメイク曲を中心とした、どこか手作り感を感じるアルバム。全曲オリガさん自身のプロデュース。
どの曲もややテンポが速めで、多くの曲でリズムがはっきり刻まれている。もともとノリのよかった曲はちょっと抑え目な感じで、全体に統一感がある。テンポは速くなっていても、演奏はうるさい感じではないので、もともとゆったりとしたイメージを持っていた曲も、そんなに違和感はない。
演奏のみの部分が短い曲が多いためか、電子楽器の演奏が多い割りに、「音楽作品」というよりは「歌」という、親しみやすい印象を受けた。
付属のDVDの内容は、アコースティックな楽器との共演ライブ映像。電子音でも伝統楽器でも映える歌声だと思いました。懐かしい曲もあって楽しめました。
そして、いつものようにデザインワークもいい雰囲気です。今回は本人の肖像は使われておらず、落ち着いた色地に控えめな小花柄ジャケット。中の媒体もに白と黒の花柄入り色違いデザインでおしゃれです。歌詞のブックレットでは、普段見る機会の少ない手書き筆記体のキリル文字のロシア語詞が載っていて興味深い(CDの曲のみ)。
CD
- 1.Cradle, Cradle
- 新曲。子守唄。
- 2.Chance
- 前作アルバム「オーロラ」の同名曲のロシア語版。日本語詞を訳したのではなく別の詞をつけたらしく、作詞者はオリガさんになっており、訳詞(ロシア語版の日本語訳)も日本語版の詞と内容が異なっている。
- 3.花の散るとき
- アルバム「永遠。」の同名曲のリメイク。曲の構成が変更されている。
- 4.こわれた夢
- アルバム「永遠。」の同名曲のリメイク。演奏部分が短くなっていて、個人的にはリメイクによって一番印象が変わったと感じた。
- 5.カピタン
- アルバム「illusia」の同名曲のリメイク。
- 6.私の太陽
- アルバム「永遠。」の同名曲のリメイク。
- 7.We Can Hear Your Pulse
- アルバム「Crystal Winter」の同名曲のリメイク。受けた生を感謝する内容の歌詞。一曲目の子守唄からの流れで、なんとなくこのアルバムのコンセプトやタイトルの意味がうかがえる気がする。
- 1.リリカ
- ファーストアルバムやベスト版などにも入っている代表曲。
- 2.Shine, my star
- 前作アルバム「オーロラ」にも入っている、ロシア民謡。
- 3.初雪
- アルバム「リラからの風」にも入っている曲。ちょっとアルバムのものとは違った感じの歌い方。
- 2.愛のかけら
- ファーストアルバム「ORIGA」にも入っている曲。
市販のオリガ作品
AURORA(オーロラ) ― 2006年11月25日
CDの感想
タイトル:オーロラ / アーティスト:オリガ(Origa)
GEMMATIKA Records RSCR1006
ロシア民謡や色合いの異なる他の作家各氏の世界とオリガさんの歌唱の融合が特徴的なアルバム。前作の実験的な感じがする音楽世界も魅力的でしたが、たいして音楽に通じていない私には、音ではなくていかにも歌といった今作のほうが親しめる。以前よりも本人以外の詞や曲が増えた分、歌唱や曲全体のまとめに力を入れているのかな、と感じました。
市販のオリガ作品
タイトル:オーロラ / アーティスト:オリガ(Origa)
GEMMATIKA Records RSCR1006
ロシア民謡や色合いの異なる他の作家各氏の世界とオリガさんの歌唱の融合が特徴的なアルバム。前作の実験的な感じがする音楽世界も魅力的でしたが、たいして音楽に通じていない私には、音ではなくていかにも歌といった今作のほうが親しめる。以前よりも本人以外の詞や曲が増えた分、歌唱や曲全体のまとめに力を入れているのかな、と感じました。
- 1.Aurora
- 試聴時に予感したとおりに私好みでしたが、想像以上に壮大な曲でした。オリガさんの声(ロシア語)と重々しい男声(フランス語)、近未来的な音楽と原始的な音といった対照的な組み合わせが一体化して、時空を超えている感じ。
- 2.Chance
- けだるい雰囲気で、オリガさんの声に抱いていたイメージと違うので意外でした。日本語詞。
- 3.Promise
- 初期の作風を思わす、広い意味でのラブソング。歌われている情景は初期の頃のロマンチックなものより現実的になっています。曲調が好み。
- 4.Kalinka
- ノリの良い不眠ソング。洒落っ気があって好き。異質な組み合わせなのに違和感がない。ロシア民謡カリンカがベースで、出だしは美しく、途中から男声ラップとの掛け合いに。訳詞を読むと、歌詞も無関係なようでいてちゃんと掛け合いになっている。
- 5.Polyushko-pole
- 以前のポーリュシュカ・ポーレは、戦場だった過去をなかったかのようにひたすら続く大草原、といったイメージでしたが、今回のバージョンは草葉の陰に亡霊が潜んでいるようなイメージ。ささやくような男声が入るせいでしょうか。後半、一人輪唱状態でフレーズがかぶっていくところが好き。
- 6.朝に満ちて
- ヴォーカルに始まってヴォーカルに終わる。ゆっくりしたメロディーは独特で、聴き終っても頭の中で再現できない。美しいしっとりした歌声が好みの方にはおすすめ。日本語詞。
- 7.Don’t let me go
- 都会っぽい感じがしました。個人的にはこのアルバムの中では印象が薄いかな、と感じましたが、いい曲です。
- 8.Aney,unborn child
- ストレートなメッセージを感じる歌。英語なのは、広く世界に訴える為なのか、母国語より照れなく歌えるからなのか...などと余計な想像をしてしまった。オリガさんの英語曲の中で一番好き。オリガさん自身の中から出てきた言葉なのだな、と感じるので。
- 9.Shine, my star
- ロシア民謡のようだが、初めて聴いた。短いけれどドラマチックな曲。前半はちょっと重苦しい感じの曲だが、個人的に好み。
- 10.Mona Liza
- ロシア民謡を織り込んだ美の賛歌。有名な民謡なのでなじみがあった。曲の表情が途中でがらりと変わるので、ミュージカルのよう。
市販のオリガ作品